あつ森(新しい朝)
眠りにつくと、夢にとたけけが出てきた。
相変わらず素敵な音楽を奏でている。
彼は真っ白い獣人の男性で、とても毛並が美しい。
私が以前住んでいた村でも、人気アイドルだった。
そしていつもギターを片手に歌を歌っていた。
彼との思い出は沢山あるけれど、1番はやはり私の誕生日に、自ら作った歌を送ってくれた事だろう。
すこし照れながら歌っていた彼の顔が今でも忘れられない。
夢の中でも相変わらず、素敵な歌声だった。
「あ~。なんて心地よい曲なんだろう」
気持ちよくうつらうつらと寝ていたら声が聞こえてきた。
「お〜い 起きているだなも~!」
「外へ出てきてほしいだも〜」
「あぁぁ。よく寝た」
私は伸びをすると、ベッドから体をおこした。
そうえいば、昨日は服のまま寝てしまったんだと、気がついた。
服を整えて外へでると、テントの前にはたぬきちが待っていた。
なんと私は丸一日寝ていたらしい。
心配したたぬきちが様子を見に来てくれたのだ。
喜んでいると、おもむろに1枚の紙を渡された。
中を確認すると・・・
な!なんと、請求書だった。
心配で見に来てくれたと言っていたが、きっとお金の回収が心配だったのだろう。
私の事を心配してくれたのかと思い、心が動いたがやはり、お金だったか。
たぬきちの請求は 諸々あわせて 49800ベルだった。
無一文で来た私の為に立て替えてくれたのだろうか。
なかなか良い奴だ。